放射性汚染物質の空気中の広がりについて:大原利眞・国立環境研究所
Ver.1.0 (Updated: 110317-17:00)
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大原利眞 研究室長
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皆様、多くのコメントありがとうございます。
このコメント欄に頂いた内容は、SMCでは直接回答は致しませんが、メディア関係者、及び執筆者等にお伝えして参りました。
しかし、状況は次々に変化しております。最初に頂きました専門家のコメントも、その後の変化をフォローしきれていないこともあり、また全ての専門家が記事を適宜更新できるとは限りません。
協議の末、今後は基本的に「新規記事に関しては、更新後1週間はコメント欄を開いておき、その間に頂いた質問は適宜コメント者にも告知(回答できる時間があれば追記)、ただし一週間の後は閉鎖する」という形式を採ることにさせていただきます。
何とぞ御容赦下さい。
なお、引き続き質問等がある場合、ページ上の「ご意見・お問い合わせ」からも投稿可能です。
こちらも全てスタッフが目を通して、参考にさせて頂いておりますので、ご利用下さい。
(社)サイエンス・メディア・センター
気象庁の研究所の研究者は公表している論文があります。過去55年間にわたって、日本(東京高円寺と筑波)での大気中の放射線量記録が下記にあります。
http://www.mri-jma.go.jp/Dep/ge/2007Artifi_Radio_report/Chapter5.htm
1950-60年代に、米・ソ連・英・仏・中国などの国が核爆発実験を大気圏で実行したため、全世界で環境放射線量が大きな値を継続して観測されました。上記のグラフは、縦軸がログスケール(目盛りごとに10倍)となっています。
つまり、当時は現在よりも約1,000倍の強さがありました。放射性粉塵もこのレベルで存在していたと思われます。
その時代に、乳幼児・少年少女をすごした人たちは現在50-70歳の世代でしょうか。疫学的知識は詳しくありませんが、この世代の人々が特段病弱であるとか、放射線障害が多いと聞いたことはありません。むしろそれ以前の世代よりも長寿の傾向があると思います。もちろん近年の医療進歩と健康管理の普及によることが大でしょうが。
一つの科学的な事実として、お伝えしたいと思います。
すでに渡辺さんがご質問されている内容ですが、再度お伺いさせていただいても宜しいでしょうか。
お忙しいところ大変恐縮ですが何卒宜しくお願い致します。
はじめまして
福島第一原子力発電所の事故に関する報道を通じて「放射線による直接的な被害」は詳しく報道されますが、空気中に飛散した放射能を帯びた粉塵を呼吸などで体内に取り込んだ場合の長期的な危険性についてはほとんど報じられていないように思います。これはなぜでしょうか。
肺における体内被曝では、放射性物質が体細胞に付着する形になり、また肺の洗浄はできないので、長期的に大きな影響を及ぼすと聞いたことがあります。そうであれば、たとえば乳幼児がごく少量の放射性物質を吸入した場合などを考えて不安になるのですが、実のところはどうなのでしょうか。
3月17日午後6時現在、原発から20〜30キロ圏内の人々には自宅退避が勧告されていますが、放射能を帯びた粉塵は古い木造家屋などでは屋内にも侵入して来るのではないでしょうか。
お忙しいところ恐縮ですがご教示いただきますようお願い申し上げます。